健康コラム

Column

ご高齢の方に多い尿路感染症について

一般にご高齢の方は免疫力や体力が低下していることが多く、感染症に罹患しやすい、あるいは重症化しやすい傾向にあります。中でも、肺炎に次いで頻度の高い「尿路感染症」について少しお話させて頂きます。

尿路感染症は何らかの病原体(主に細菌)の感染により、尿道から腎臓までの「尿路」に起こる感染症の総称で、それぞれの感染部位に応じて「膀胱炎」「腎盂腎炎」といった病名で呼ばれます。細菌が尿道口から逆行性に侵入して発症することが多く、解剖学的要因もあり、比較的女性に多い疾患です。ただし、男性でも前立腺肥大症や神経因性膀胱などの基礎疾患をお持ちの方は注意が必要です。

症状としては,高熱や腰背部痛、排尿時痛、頻尿、ひどいときは吐き気なども出現します。対策としては、水分をしっかり摂取し(心不全などの基礎疾患をお持ちの方はかかりつけの先生にご相談下さい)、尿意を我慢しない、陰部を清潔に保つといったことが挙げられます。

特に腎臓は血流量が多い臓器で、逆に言うと細菌が血管内に侵入して敗血症という怖い病気を引き起こす可能性もありますので、上記症状やその他思い当たることがございましたら、早めに医療機関の受診をご検討下さい。

コラム執筆者:総合内科 吉岡 隆之
総合内科の詳細はこちら

サイトマップ