Frail future center
診療科からのお知らせ/コラム
少子高齢化により、現在高齢者人口は25%を超えており、2025年には75歳以上の後期高齢者が2000万人を超えると推定されています。現在、健康寿命は男性で約9年、女性で約13年 平均寿命より短く、介護を必要とする期間は依然として長いの現実です。加齢に伴い、体の機能が徐々に低下し、生理的な予備能が減少していきます。外的なストレスに対する脆弱性が高まり、感染症、手術、事故を契機として要介護状態に陥ることが増えてきます。加齢とともに環境因子に対する脆弱性が高まった状態のことを「フレイル」と呼ばれています。加齢に伴う身体機能の衰えは避けることはできませんが、このフレイルの段階で適切な介入がなされれば、要介護に至ることが予防でき、健常な状態に戻る可逆性を有すると考えています。
こうした背景のもと、当院では、2020年4月に関西圏初の「フレイル外来」を開設しました。この重要な医療問題に対して、医師、栄養士、理学療法士、看護師、臨床検査技師からなる専門チーム医療を構成し多面的な観点から取り組んでいます。我々の取り組みは、NHK神戸放送局や地域ケーブルテレビ等の複数のメディアにも取り上げられ注目されています。
今回、我々のフレイル診療の取り組みを「フレイル未来ケアステーション」として推進させていきたい考えています。フレイル未来ケアステーションでは、「フレイル入院」を立ち上げ、フレイルな症例に対して、運動療法、生活習慣の指導、患者さんや家族への教育、整形外科との協力での骨粗鬆症診療の推進を行っていき、要介護に至らないように介入していく取り組みを行っています。また、多職種が関与することで、精神的・社会的フレイルに対しても介入していきたいと考えています。
診察日:火曜日(野中)
13時~(予約制)
予約先:電話番号078-231-5901(担当:辛島・田熊)
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