病院長あいさつ

Hospital director greeting

神戸労災病院

院長 土井田 稔

   2025年4月より院長に就任いたしました。私は、1984年(昭和59年)に神戸大学を卒業し、2007年(平成19年)まで神戸大学医学部附属病院で勤務した後、2013年(平成25年)から約12年間岩手県の整形外科医療に従事してきました。これまでの経験を最大限に活かし、当院の理念である「良質で心のこもった医療を働く人と地域のために」を実践してまいりたいと考えています。
 当院は1964年(昭和39年)7月に開院し、昨年開院60周年を迎えました。これまで神戸市の中核病院として、また、地域の急性期病院として地域医療支援病院、日本医療機能評価機構の認定を受け、地域の皆様の健康を守ってまいりました。

   この60年間にわたる歴史と経験をもとに、これまで以上に地域の皆様や勤労者の方々に満足していただける病院になるよう、信頼される病院としてさらなる発展を目指してまいります。
   日本社会の高齢化はますます進み、神戸市においても総人口は減少していますが、高齢者人口は増加傾向にあります。充実した日常生活を送るためには健康寿命の延伸が重要です。健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことであり、そのために当院では運動器疾患の治療にも力を注いでいます。骨折などの外傷や救急疾患、高齢者の骨・関節疾患、腰痛や手・足のしびれなどの原因となる脊椎疾患には各分野の専門医を配置し対応しています。また、高齢者の診療では、一つの疾患では病状を掴みきれず包括的な診断と治療が重要です。当院では総合内科を中心に、循環器内科、消化器内科、腎臓内科、呼吸器内科、糖尿病内科の専門医を配置し、がん、高血圧、糖尿病などの生活習慣病といった幅広い疾患に専門的に対応しています。さらに、外科的な治療が必要な患者さんには、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科などの専門医を配置し、できる限り当院で治療を完結できることを目標としています。
 一方、労災病院の使命である「勤労者の健康と職業生活を守る医療の提供」を果たすため、健康診断や人間ドックを実施し、メタボリックシンドロームや高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を早期発見し、早期対策に結びつけるため、内視鏡検査、超音波検査、血液検査などを行っています。
当院は、地域の急性期病院としての役割を果たすために神戸市第二次救急病院協議会に参加し、内科、整形外科の輪番体制を整え、救急診療、緊急入院に備えています。さらに、在宅医療への支援も積極的に進め、在宅療養後方支援病院の認定を受け、在宅診療医を支援するとともに介護を行う家族の支援も行っています。近隣の介護老人保健施設などの高齢者施設との連携関係を構築し、急変時や転院搬送など、当院への受入れを積極的に進めています。
   このように神戸労災病院は、地域住民と勤労者の皆様に満足いただける安心、安全、最良の医療を提供できるよう、職員一同日々努力を重ねてまいりますので、今後ともご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

2025年4月

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